こんにちは!大西カツシです。
長期の資産形成では、運用コストを低く抑えることが大切だと言われます。
インデックス投資の場合は、インデックスファンドの購入時手数料や信託報酬、信託財産留保額などが運用コストですね。
特に信託報酬は、運用期間中は継続してかかるコストなので、運用期間が長くなるほど運用成績に大きな影響を与えます。
とはいえ、信託報酬が運用成績にどんな影響を与えるのか、なかなかイメージできないのではないでしょうか。
そこで、インデックスファンドを100万円分購入後、基準価額がまったく変動しない場合の資産推移(信託報酬別)をまとめました。
運用期間/信託報酬 | 年率0.2% | 年率1.0% | 年率1.5% |
---|---|---|---|
運用開始時 | 100万円 | 100万円 | 100万円 |
1年 | 99.8万円 | 99.0万円 | 98.5万円 |
5年 | 99.0万円 | 95.1万円 | 92.7万円 |
10年 | 98.0万円 | 90.4万円 | 86.0万円 |
15年 | 97.0万円 | 86.0万円 | 79.7万円 |
20年 | 96.1万円 | 81.8万円 | 73.9万円 |
25年 | 95.1万円 | 77.8万円 | 68.5万円 |
30年 | 94.2万円 | 74.0万円 | 63.5万円 |
▼グラフにするとこんな感じですね。

信託報酬が0.2%であれば、10年後の資産額は98万円、30年後も94万円あります。
基準価額がまったく変動せず、信託報酬だけかかっているのに、資産はそれほど減っていませんね。
一方で、信託報酬が1%に上がると、10年後は86万円、30年後は74万円に減ってしまいます。
信託報酬が1.5%だともっと悲惨で、10年後は79万円、30年後は63万円と4割近くも資産が目減りすることになります。
これに購入時手数料や信託財産留保額が加われば、利益を出すのはかなり難しいでしょうね…。
信託報酬0.2%、1.0%、1.5%という数字だけを比較すると、それほど差がないように感じるかもしれません。
しかし、先ほど示したグラフのように、運用期間が長くなると資産額にかなりの差が生じます。
購入した投資信託の運用成績がよかったとしても、信託報酬が高いとコストもかかるので、資産増加は期待できません。
リーマンショックやコロナショックといった事例からも明らかですが、将来の株価を予測することは不可能です。
しかし、運用コストはコントロールできます。
投資信託で資産形成に取り組むなら、少しでも信託報酬が低いファンドを選ぶのがおすすめです。