【感想】0葬ーあっさり死ぬ|島田裕巳(著)

島田裕巳さんの『0葬ーあっさり死ぬ』を読みました。

著者は宗教学者・葬送の自由をすすめる会会長で、火葬場で遺骨を引き取らない究極の葬り方として「0(ゼロ)葬」を提唱しています。

2014年に出版され、当時は新しい葬式の形として多くのメディアで取り上げられました。

本書では、一般的な葬儀や墓の問題点、葬儀の簡略化の流れを解説したうえで、遺族の負担が小さい0葬が紹介されています。

読もうと思ったきっかけ

0葬ーあっさり死ぬ』に興味を持ったのは、両親や自分が亡くなったときに葬式や墓をどうすればいいか、どれくらいお金がかかるのかを知りたかったからです。

両親とは離れて暮らしており、実家はかなり遠方にあるので、一般的な葬儀をするのは負担がかかります。

特定のお寺の檀家になっていないため、お墓をどうするかも大きな問題です。

また、もし自分が先に亡くなった場合、妻や子どもに金銭的な負担をかけたくないという思いがあります。

できれば考えたくないテーマですが、誰でもいつかは人生最後の日が訪れます。

よりよく生きるには、葬儀や墓について考えておく必要があると思いました。

最近は新型コロナの影響で、都市部だけでなく地方でも葬儀の簡略化が急速に進んでいると感じます。

私の親戚が亡くなったときも、家族葬にして限られた人しか参列しませんでした。

本書で触れられている「葬式組」が残っているような地域(田舎)だったので、家族葬と聞いたときには少し驚いたものです。

新型コロナが収まったとしても、葬儀の簡略化の流れは止められないのではないでしょうか。

印象に残った内容

本書では、0葬の内容が最も印象に残りました。

家族葬は知っていましたが、「遺骨を引き取らない」という葬り方は考えたこともなかったです。

家族のあり方やお寺との付き合いは大きく変化しています。

賛否両論あると思いますが、「遺族に負担をかけたくない」「疎遠になっている家族・親戚の葬儀をする」といった場合は0葬も選択肢となるでしょう。

一般的な葬式と家族葬、直葬の違いなども説明されており、勉強になりました。

また、「世間体を気にするがゆえに資本の論理につけこまれる」という内容も印象に残りました。

葬儀の平均費用は約200万円で、墓を建てる場合は別途100万円単位の費用がかかります。

首都圏の場合は、葬儀と墓をあわせて1,000万円近くかかるケースもあるそうです。

亡くなった人を葬るために、ここまで多額の費用を払う必要があるのでしょうか。

葬儀費用のために生命保険に加入する人もいますが、個人的には必要性に疑問を感じます。

本書では「葬られる本人が不在であること」「世間体を気にすること」により、資本の論理につけこまれて法外な費用を払うことになると指摘しています。

ちなみに私は、今のところ「死後の世界」「生まれ変わり」などは信じていません。

亡くなったら「無になる」「土に還るだけ」と思っているので、一般的な葬式や戒名、墓はいらないし、1周忌などの法事も不要という考えです。

どんな人におすすめ?

0葬ーあっさり死ぬ』は以下のような人におすすめです。

  • 家族にもしものことがあったときに葬式や墓をどうしたらいいかわからない人
  • 自分が亡くなったときに遺族に負担をかけたくない人
  • 葬式や墓の種類・選択肢を知りたい人
  • 葬式や墓、法事の必要性を検討したい人

本書では、一般的な葬式や墓の歴史、お寺との付き合い、費用について詳しく説明されています。

また、0葬だけでなく「直葬」「家族葬」「自然葬」など、葬儀の種類・やり方も紹介されています。

葬儀や墓について不安がある場合は、本書を読むことで解決のヒントを得られるでしょう。

まとめ

0葬ーあっさり死ぬ』を読んで、葬儀や墓にはさまざまな選択肢があることがわかりました。

「大切な人を弔うには一般的な葬儀・告別式を行い、墓を建てなくてはならない」と考える人もいるでしょう。

しかし、葬儀や墓に心理的・経済的負担を感じるなら、0葬や直葬も選択肢です。

世間体を気にせず、無理のない葬り方を選ぶことが、よりよい生き方につながるのではないでしょうか。

葬儀や墓に対して不安を感じているなら、一度読んでみることをおすすめします。

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当ブログ『かつにっき』の運営者。本業はフリーランスの金融ライター(AFP)です。10年以上の投資経験とFP資格を活かし、複数のメディアで執筆しています。